メイクサウンド倶楽部 東京都福生市 福生天王ばやし保存会の紹介
天王(てんのう)ばやしは太鼓と明笛(みんてき)で奏でられる。
文化元年頃には、旧暦6月15日の天王祭りが行われていた。
御輿が村内持ち回りで担ぎ出されていたもよう。
この頃 天王ばやしも奏でられていました。
明治に入り、神仏分離政策により、福生神明社が建立され、牛頭天王を祭神とする天王宮は八雲神社となりました。
その後一時中断を経て、大正の頃に村内に疫病が発生し、それを機に青年会が樽御輿をつくり子供と青年が一緒になった祭りの形式になったとのことです。
特に珍しいと言われるのは、明笛は調子孔の数が6つと変則です。
歌口(うたくち)と調子孔(ちょうしあな)の間に、響孔(ひびきあな)があることが特徴です。
ちなみに篠笛は、通常は7つです(響孔はありません)。
佐賀県の方でもこれと同じ明笛があるということで、交流が始まっています。
このような明笛は、全国的にみても福生と佐賀だけだということです。 明笛の紹介はこちら
この天王ばやしの曲想は、京都の祇園ばやしを連想させる、ゆぅーたりとしたメロディーに高低の2種類の太鼓の音とが重なって「奉納の囃子だナー」と感じさせてくれます。
歴史の流れを、簡単な年表に作成しました。(古老から聞き取ったものですので完全ではないことをご承知ください)。
作成加筆履歴:平成13年(2001)、平成17年(2005)、平成19年(2017)、平成24年(2012)、平成25年、平成26年、平成27年(20015)、 |
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天 王 ば や し の 流 れ |
1773年 | 安永2年 当村者 清水但嶋開き初め 先村野惣社氏神両体権現御鎮座 |
1804年 | 文化元年
この頃は旧暦6月15日に天王祭りが行われていた。 御輿村内持ち回り。天王ばやしもこの頃奏でられていたと思われる。 |
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1836年 | 天保7年 この年の村絵図には、加美上水公園内に天王宮がおかれていた。 |
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1854年 | 安政年間 熊川村名主石川弥八郎の日記、6月15日の記事に「天王祭りに付き日待致候」とある。 |
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1874年 | 明治7年 神寄せにより、この地に福生神明社建立。牛頭天王を祭神とする天王宮は八雲神社となる。 |
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1894年 | 明治27年 天王祭り一時中止 |
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中止中 ⇒ 永田部落の子供の祭りとして太鼓のリズム伝承があった。 (「カッァ・カッァ・デン・デン」と称されていました)。 熊川では、 「カッ・カッァー・ドン・ドン」といっています。 |
中止になった後、御輿のわらび手を切り落とした子供御輿と太鼓は、田村十兵ヱ氏が村より玩具として買い受けた。 後に永田部落に移った。 この間、永田の子供の祭りとして、太鼓は受け継がれていた。 平成12年取材時、先輩の皆さんが、子供の頃たたいた太鼓の話を懐かしそうに話してくださいました。 その太鼓のリズムは他の部落にも伝わり伝承されました。 ○ 永田−−−永田−−−−−−現在 |
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1922年 | 大正11年 4月頃より村内に疫病が発生した。 それを機に青年会が樽御輿をつくり、子供と青年が一緒になった現在(平成13年:2001年)のようなお祭りとなる。 |
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1982年 | 昭和57年 福生天王ばやし保存会設立。 |
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1992年 | 平成4年 天王ばやしが福生市の登録文化財となる。 |
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2001年 現在活動中 |
文化教室等を開いて、笛・太鼓の指導・練習をしている。
初めての参加者も増えて、夏祭りや文化祭には披露している。 |
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2005年 | 福生の天王ばやしは、京都の祇園ばやしを連想させる、ゆぅーたりとしたメロディーに高低2種類の太鼓の音が重なって、奉納の囃子だナーと感じさせてくれます。 毎年7月最後の日曜日あたりの夏祭りに奉納されています。 |
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平成19年(2007年) | 複数の明笛、太鼓も複数人で奏でますので、これがピタッとあった時の、雰囲気と音色は本当にしっとりとした感じで、癒されます。 私が、年を重ねたから感じるのかもしれない!! |
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平成24年(2012年) | しばらく更新がありませでした。 今年、平成24年(2012)鍋二町会でも明笛の練習が始まりました。 |
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平成25年(2013年) | 文化教室は継続しています。 各小学校で実施されている”ふっさ子の広場”で、いくつかの小学校に出向いて指導をしています。 |
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平成26年(2014年) | 鍋二町会では、永年小学生による太鼓の演奏が行われていましたが、笛の演奏も出来るようになり、平成26年夏祭りは、子供達の笛による天王囃子演奏が初披露されました。 |
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平成27年(2015) | この年、鍋二町会の夏祭りでは、天王太鼓の山車、その回りで子供たちが天王囃子を笛で奏でながら巡行しました。 |
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Copyright je1paf(2001.11.05)